バランス信号とアンバランス信号、そしてRØDE VXLR Pro
RØDE VXLR Proは、3.5mm出力のRØDE マイクをXLR入力搭載機器に接続するための、メスTRSミニジャック−オスXLRアダプターです。シンプルですよね? しかし、実は便利な機能をいくつも備えています。
まず、12〜48Vのファンタム電源を3〜5Vのプラグインパワーに変換できるため、VideoMicroやVideoMic GOなどのマイクにXLR機器から電源を供給できます。また、録音中も接続を確実に固定するロック式コネクターを搭載しており、VXLR+と同様に安心して使用できます。
VXLR Proは、マイクからのアンバランス信号をバランス信号に変換することも可能です。これは、ブームポールにVideoMic NTGなどのマイクを取り付け、ミキサーやインターフェースまで長いケーブルを引き回す場合に、特に便利な機能です。
これが実際に何を意味し、なぜ重要な機能なのか分からない方もいるでしょう。ここでは、バランス信号とアンバランス信号の違い、そしてセットアップでVXLR Proがどのように役立つのかを見ていきます。

VXLR Proを装着したVideoMic NTG。
バランス信号とアンバランス信号の違いとは?
プロオーディオでは、ある機器から別の機器へ信号を伝送する際、周囲の環境から混入する可能性のある干渉(ノイズ、バズ、ハム)を低減するために、バランスライン(「バランス回路」または「バランス出力」とも呼ばれます)が使用されます。
アンバランスラインでは、信号を伝送するケーブルが外側の金属シールドで覆われており、このシールドは「グラウンド」に接続されています。多くの場合、この外側のシールドによって干渉から十分に保護されます。特にケーブルが短い場合に有効です。
標準的なXLRケーブルなどのバランスラインでは、外側のシールドおよびグラウンド接続の内側に、2本の信号線があります。この2本の信号線はインピーダンスが一致している一方、極性は反転しています。信号の受信側(ミキサーのプリアンプなど)では、2つの信号の差異、つまり接続中に混入した干渉が打ち消され、元の信号は影響を受けずに保たれます。
アンバランスラインを使用しても、実際に伝送される音声の品質には影響しない点に注意してください。アンバランスラインもバランスラインも、同等の品質で音声を伝送できます。バランスラインは、外部から混入する可能性のある干渉に対して、さらなる保護を提供するものです。

バランス信号が重要になるのはどんな場合?
バランス回路は通常、長いケーブルを使用する可能性のあるプロオーディオ機器で採用されています。たとえば、ステージ用マイクやミキサーのXLR入力などです。長距離にわたってケーブルを引き回すと、電気機器の近くを通る可能性が高まり、ノイズが混入するリスクが増します(特に蛍光灯、扇風機や冷蔵庫のモーター、低品質なACトランスなどが大きな原因となります)。バランスラインは、信号を影響なく伝送できるようサポートします。
ケーブルが短い場合や、干渉源となり得るものの近くにケーブルを設置する危険がない場合、通常はバランスラインは必要ありません。3.5mm出力のマイク、カメラ入力、ギターケーブルやパッチケーブルなどの楽器用ケーブルを含む、多くのオーディオ機器にはアンバランス回路またはアンバランスラインが採用されています。
たとえばRØDE VideoMicsは、数インチ程度の短いパッチケーブルでカメラに直接接続するよう設計されているため、バランス回路を採用していません。
しかし、すべてのVideoMicsは3.5mmミニジャック−XLRアダプターを使用してXLR機器に接続でき、ブームマイクとして使用した場合も優れたサウンドを実現します。ここで問題となるのは、このようなセットアップでは長いケーブルを引き回す必要が生じる場合があり、その結果、信号にノイズが混入するリスクがあることです。
たとえば、撮影現場の固定ブームからケーブルを引き、照明ケーブルとともに長いケーブルを目立たない場所に這わせる状況を想像してください。ここで活躍するのがVXLR Proです。
VXLR Proは、高品質なインピーダンス・マッチング・トランスを採用し、真のバランス出力を実現しています。これにより、干渉が混入する可能性なく非常に長いケーブルを使用でき、さらにミキサーやインターフェースのバランスXLR入力にも対応します。
トランスベースの回路により、極めて低いノイズと安定したプラグインパワー変換も実現しています。VideoMic をプロ仕様の録音機器で使用したい場合に、非常にシンプルで手頃なソリューションです。
VXLR Proの詳細はこちらをご覧ください。