RØDEのA-FormatからB-Formatへの変換、SoundFieldの仕組みを解説
新しいSoundField by RØDE Pluginには、数多くの革新的な機能が搭載されています。その中でも特に重要なのが、NT-SF1から出力されるA-Format™ 信号を、さらなる処理のためにB-Format™ へ変換する方法です。この点はアンビソニック・コミュニティで大きな関心と議論を呼んでおり、今回、この革新的なアルゴリズムについてさらに詳しくご紹介します。
従来のA-Format™からB-Format™への変換では、マイクロフォン素子が同一位置にないことに起因する、変換上の本質的な不正確さが生じます。つまり、マイクロフォンカプセルが、たとえ1センチメートル程度であっても離れて配置されているため、数キロヘルツを超える信号では指向性パターンと周波数特性にずれが生じます。通常は、高域で平均的に失われるエネルギーを補正するため、周波数特性補正フィルターが使用されます。これにより周波数特性における不正確さの大部分は解消できますが、指向性パターンの誤差は補正できません。また、音声信号がイコライゼーション・フィルターを通過することになるため、マイクロフォンカプセル本来の音がある程度損なわれます。
SoundField by RØDE プラグインでは、A-FormatからB-Formatへの変換に新しい時間・周波数適応型アプローチを採用しています。この複雑な数学的処理により、変換マトリクスを適用する前にA-Formatチャンネル間の位相が揃えられます。つまり、さらなる処理を行う前にカプセルの非同一位置による影響を補正するのです。そのため補正フィルターが不要となり、周波数特性と指向性パターンが大幅に改善されます。さらに、より自然なサウンドを実現し、NT-SF1カプセルの卓越した品質を余すところなく引き出します。

この新しいアプローチにより、アンビソニック・フィルターの検証に従来使用されてきた一部のベンチテストが、もはや適切ではなくなる点にもご留意ください。たとえば、補正フィルターの測定を目的とした位相整合ピンクノイズによるテストでは、SoundField by RØDE Pluginで採用されている変換方式が大きく異なるため、予想外の結果が得られます。
新しいSoundField by RØDE pluginは、NT-SF1 アンビソニック・マイクロフォン専用に最適化されています。まだNT-SF1をお持ちでなく、プラグインを試してみたい方は、RØDE のウェブサイト(www.rode.com/soundfieldplugin)からも入手できるアンビソニックのサンプルファイルをダウンロードすることをおすすめします。